CELVIANO Grand Hybrid ホームへ CELVIANO Grand Hybrid プレミアム・レビュー
伊賀あゆみ&山口雅敏
ピアノデュオ
私たちが
CELVIANO Grand Hybrid
に恋した理由
ピアノデュオとして活躍するお二人は、ともに『セルヴィアーノ グランドハイブリッド』のご愛用者です。
音の響きや弾き心地をはじめ、プロのピアニストを惹きつけるその魅力について語っていただきました。

CELVIANO Grand Hybrid(以下GH)に出会って感じられたことは?

伊賀さん
  初めてGHを弾いた時の第一印象は、とても性能が良いということ。電子ピアノもここまで進化したんだと、本当に驚きました。3つのグランドピアノの音色が選べるのもこのピアノならではの特色で、ただ音が変わるだけではなくて、まるで3台の異なるピアノを弾いているように感じることができました。

山口さん
  私がGHと出会って感じたことは、まず何と言っても弾き心地の良さですね。グランドピアノを弾いている時と同じような感覚で弾けるので、そのタッチ感が素晴らしいと思いました。この弾き心地というのが演奏家にとって、とても大切なので、長い歴史を経て完成したグランドピアノとデジタルテクノロジーが見事に融合した楽器の誕生に、大変心が震えたことをとても覚えています。

3つのグランドピアノ音色の印象はいかがですか。

山口さん
  ベルリン・グランドは、ベヒシュタインとコラボした音色ですが、偉大な作曲家やピアニストに好まれた楽器で、特にリストやドビュッシーがベヒシュタインのピアノを愛したと言われています。その音質の特長としては、とにかく透明感があって美しい、それでいて音の輪郭もはっきりしているんですね。私はドビュッシーの作品を演奏する際、はじめに一度このベルリン・グランドの音色、すなわちベヒシュタインの音色を選んで弾いてみて、ドビュッシーが抱いた空気感などを感じ取ってから練習に入るようにしています。  一方、ハンブルク・グランドは低音域から高音域までダイナミックレンジがとても幅広いので、例えばラフマニノフやプロコフィエフといったたくさんの声部を使う、音域を使うピアノ曲を弾くときにこの音色を選ぶと、とても気持ちよく演奏できます。

伊賀さん
  私はベルリン・グランドの音色で、ブラームスのアルペジオや低音の魅力を再発見しました。 ウィーン・グランドは、とても弱いタッチにも敏感に反応してくれるので、例えば古典の作品のように細かなアーティキュレーションを表現したいときや音の粒立ちをクリアにさせたいときに最適な音色です。また、重厚な低音も魅力でフルコンサートグランドピアノの音が味わえます。特に、この音色でモーツァルトやシューベルトを弾くと、作品からより多くの気品を感じることができます。

  これら3つのピアノの音色を知るということは、ピアニストやピアノを勉強する人にとって、とても大事なことなんですね。なぜなら、作曲家には自分の愛した楽器や使っていた楽器というのがそれぞれあって、このピアノと出会ったからこの作品が生まれた、ということも非常に多くあります。そのため、演奏するに当たってはそのピアノの個性を把握しておくことが非常に重要になるのです。

  そしてもう一つ、3つのピアノの音色を知っておくべき理由があります。それは、どんなピアノでも自分の演奏ができる対応力。ピアニストは、コンサートホールや会場で弾く際、常に自分所有のものとは違う楽器で演奏しなければなりません。そんな時でもいろんなピアノを知っていると、すぐにそのピアノにも対応できます。この楽器を練習していると、そうした能力が身につくように感じています。

鍵盤のタッチについてはいかがですか。

伊賀さん
  GHの鍵盤は、ベヒシュタインの鍵盤と同じ木材が使われているんですよね。そのため、木の温もりを感じることができますし、良い木材を使用していることが、良い音にもつながっているように感じます。弾いた時のタッチについては、グランドピアノを研究して作られたアクションなので、特に連打や速いパッセージ、トリル、そういった動きもものすごく弾きやすくなっています。

山口さん
  鍵盤のタッチについてですが、GHではタッチと音がすごくダイレクトに結びついています。そのため、歌うような滑らかなレガート奏法だったり、バッハやスカルラッティなどのバロックや、古典の作品によく出てくるノンレガートのタッチ、そして軽やかで真珠を転がすようなスタッカートなど、いろいろなタッチの習得におすすめです。私自身も、様々な時代の多種多様なタッチをGHでの練習を通じて身につけています。

ピアノとしての演奏感について感想をお聞かせください。

伊賀さん
  GHで弾くと、とても迫力が出せますし豊かな響きで演奏できるのですが、ただ豊かに響くだけではありません。音域によってそれぞれ音色が異なるので4本の手で複数の声部を弾いた時でもそれぞれの声部がちゃんと聞こえてくるんです。これまでの電子ピアノだと響きがお団子になってしまって自分の音が聞き取れない、ということも時々あったのですが、GHではそれぞれの音がしっかり聞こえてくるので、楽しくアンサンブルをさせていただいています。

山口さん
  GHは大きな迫力のあるサウンドとともに、弱音にこだわって演奏することができる点も魅力的ですね。私を含む多くの演奏家は、繊細なタッチによる弱音にどれだけ対応してくれるかを、良いピアノの条件だと思っています。弱音と一口にいってもただ弱いだけでなく、そのタッチの浅さ、深さによって、囁くような弱音、クリアな弱音、よく通る歌うような弱音と、その種類はいろいろあります。そうした多種多様な弱音表現に見事に応えてくれるGHは、テクニックを伸ばすための育成用ピアノとしてもぜひ使っていただきたいと思います。

デジタルならではの良さはどんな点にあると思いますか?

伊賀さん
  私はピアノの音色以外の音が楽しめるというところが気に入っています。例えばハープシコードでバッハやバロック作品を弾いてみたり、ストリングスなどもありますのでヴァイオリンの旋律を弾いてみたりと、練習の楽しみが増えました。時にはジャズの音色やジャズのホールの響きをシミュレートした機能も使いながら、練習とは別に楽しむ時間というのも大事にしています。

山口さん
  私は録音機能をおすすめしたいと思います。雑音を気にすることなく高音質で録音することができるので、自分の演奏をチェックしたい時に活用していますね。また、私たちはデュオ活動をしていますので、例えばどちらかのパートを録音して、それに合わせて演奏するなど、お互いが一緒にいられない時でも連弾の練習ができるという便利な機能もあります。これを活かして、右手(左手)だけを録音して左手(右手)を合わせるという練習をすると、暗譜の強化にも役立ちます。

  もう一つ、コンサートプレイという楽しい機能があるんですが、生のオーケストラ演奏のデータと共演できるんです。例えば、チャイコフスキーのピアノ協奏曲を自宅にいながらオーケストラをバックに演奏するといった楽しみ方が可能です。

最後に電子ピアノの購入を検討されている方へのメッセージをお願いします。

伊賀さん
  曲に合った音色で弾くと、作曲家がイメージした音の世界を知ることができます。今までに弾いてこなかった曲もこの音色だったら、『あ!弾いてみようかな!』と思うことがあったり、これまでに弾いたことのある曲も『この音色で弾いてみよう』って思って試してみると、今までにないイメージが湧いてきたりします。それぞれに世界の名だたる音楽家たちに愛されてきた歴史をもつ3つのピアノの音色を内蔵したGHなら、レッスン時の楽しさが驚くほど豊かに広がるはずです。

山口さん
  みなさんには実際に弾いていただきたいですね。肌で感じる響きというものは弾いてみないとわかりません。私たちも実際弾いたからこそ、この楽器に恋をしてしまった訳で、ぜひ弾く機会を持っていただけたらなと思います。

お二人の連弾とレビューを
動画でお楽しみください

伊賀あゆみ&山口雅敏
ピアノデュオ

アクロバティックな4手の交差、ダイナミックな体の動き、そして個と個による異次元への化学反応。視覚をも魅了する連弾作品のみならず、オリジナル編曲や知られざる作曲家の作品を手掛ける伊賀あゆみ&山口雅敏ピアノデュオ。そのエンターテイメント性と鍵盤上のバトルともいえる演奏スタイルは“進化系”デュオと呼ばれている。「4Hands EVOLUTION」「ホロヴィッツへのオマージュ」「ショスタコーヴィチ交響曲第11番連弾版(世界初録音)」の3枚のCDをリリース。伊賀さんは東京音楽大学講師、山口さんは神戸女子大学・兵庫大学・大阪総合保育大学の非常勤講師を勤められています。

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