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Interview
MEGUMI talks with 『鬼龍院翔 from ゴールデンボンバー 』
MEGUMI talks with
『鬼龍院翔 from ゴールデンボンバー 』
ー音楽は時代を反映するー
女優/MEGUMIさんがナビゲーターとして音楽を愛するクリエイティブな「人」の今をキャッチアップしていくこの企画。

第2回目のゲストは鬼龍院翔(ゴールデンボンバー)さんだ。意外にも接点はないというこの二人。
「ライブを映像で見たことしかなかったから、どんな方なのかゆっくりお話を聞けるのが楽しみ」というMEGUMIさん。企画も第2回目ということで、慣れた様子で鬼龍院さんに話しかけた。
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ー変化することを恐れない柔軟さー
MEGUMIさんがまず尋ねたのは、コロナ禍の影響を受け、変わることを余儀なくされた音楽活動についてだった。

「いろいろ活動が制限されたアーティストも多いと思うんですけど、僕らは実はそうでもなかったんです」と話す鬼龍院さん。

「配信ライブをせざるを得なかったけど、そこで何が何でも生のライブじゃなきゃ嫌だという考えではなくて、今出来ることをやろうと思いました」という鬼龍院さんに、「アーティストの方ですぐに柔軟に考えられる人って少ないですよね」とMEGUMIさんも興味深そうだ。

「実際に配信ライブをすることで、今までよりも歌うということに力を入れるようになりました」

鬼龍院さんの言葉に「配信の方が大変ということですか?」と尋ねるMEGUMIさん。

「生のライブ会場って、いろんな要素が重なるので、音はライブが一番いいというわけじゃないんですよね。特に僕たちはパフォーマンスをしながら、お客さんと盛り上げて会場の雰囲気を作っていきます。音だけならもちろんCDの方がいいんですよ」
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これは会場全体でひとつになるようなライブパフォーマンスが見所の、ゴールデンボンバーだからこその気づきと言える。

「今までにないくらい歌の練習をしましたね」と笑う鬼龍院さんは、配信ライブを経験することで新たな利点も見つけることができたという。

「配信ライブをやると、そこそこ楽しいんですよ。生のライブじゃなくても、お客さんも喜んでくれるんだな、というのがわかったし僕たちも楽しかった」


「コロナ禍で立ち止まる人が多い中、柔軟な考えを持っていますよね」と感心するMEGUMIさんは「具体的に配信ライブを開催する上で、工夫したことはありましたか?」と質問。
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「配信ライブでも同じように盛り上がってもらいたかったので、歌詞をテロップで入れたりしました。アーティストによってはかっこよく見せたいから嫌だという人もいるでしょうが、僕たちはそういう気持ちはなかったですね。スマートフォンで見る人が多いと思ったので、フォントのサイズも調整しました」

今後、生のライブが自由に出来るようになっても、配信ライブは切り離せない存在になると思う、という鬼龍院さんにMEGUMIさんも頷きます。

「鬼龍院さんは、ライブと配信でそれぞれまったく違うコンテンツとして違いに成立すると思いますか?」と尋ねるMEGUMIさん。

「今までは配信ライブって、どこかライブのおまけのような位置付けでしたよね。配信ライブで見づらい部分があってもおまけだから許されていた。でもそれはもう通じなくなったと思います。これからは同じライブでも、会場で見ても楽しいし、配信ライブで見ても同じように満足できる作り方をしていかないといけない。僕たちもそれを意識してコンテンツを作っています」


見る人が楽しめることを一番に考えるという鬼龍院さんに、MEGUMIさんは時勢による制限を窮屈に感じない音楽への自由な向き合い方を感じたという。

「世界中がナイーブになっているので、僕たちの曲でもなるべく傷つけないようにしたい。それは制限だとは思わないんです。僕の好きな言葉が『歌は世につれ世は歌につれ』なんですが、世の中が変わったら歌も変わって、自分のスタイルが変わることも僕にはポジティブなこと。景気がよくなったらシャンパンをまき散らすような歌詞が楽しくなると思うし(笑)、そういう時代を反映するのも表現者だと思う」
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ー中学2年生で出会ったキーボードが相棒にー
鬼龍院さんの柔軟な向き合い方が気になるMEGUMIさん。会話は彼の音楽との出会いの話に移ります。
「これは本当なんですけど、初めて使ったキーボードはCASIOです。中学2年生の時にお母さんがクリスマスプレゼントでCASIOのミニキーボードを買ってくれました。そこから本当にずっと使っていて・・・・・・だから今日、インタビューに呼んでいただけたのが嬉しい。僕ほど使っている人っているのかっていうくらい使っていますね(笑)」

鬼龍院さんの告白に、すごい! とMEGUMIさん。「お母さんのプレゼントというのがステキですね。その時に初めてピアノに触れたんですか?」

「その少し前にアコースティックギターを自分で買ったことはありましたが、ピアノはそれが初めてでした。小学校6年生くらいから作曲をする人にすごく憧れがあったんですよね。小室哲哉さんとかいいメロディーを作る人が好きでした。だからキーボードを手に入れてからはいいメロディーを探して流行っている曲を指一本で弾いていましたね。自分なりにメロディーが浮かんだら、当時はMDに繋いで録音ができたので録音して溜めていました」

操作も簡単で様々な音色が試せるミニキーボードは、初めての音楽作りにも最適な相棒だったという。

「お母さんに買ってもらったキーボードは実は最近まで使っていました。作曲するとき、音楽自体はパソコンで作るんですが、メロディーを確認するときはやっぱりキーボードで弾くんですよね。いろいろなキーボードがあると思いますが、これはとにかく起動が速いんですよ。本当に一瞬で弾ける(笑)。僕は思いついた時にポンと弾きたいからほかのキーボードではだめでしたね。残念ながら4,5年前にとうとう壊れてしまったんですが・・・・・・」

予想もしていなかったキーボードとの思い出に話を聞くMEGUMIさんも「私も子どもに買ってあげようかな」と笑顔に。
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ー長く楽しめるコンテンツを作っていきたいー
最後にMEGUMIさんが尋ねたのは鬼龍院さんのこれからについて。時代と共に変化する彼の音楽は何を見ているのだろうか。その答えは意外にも身近な生活から見えてきた。

「僕はシンガーソングライターだから、できるだけ普通の生活をするようにしていて、そこから音楽を作っていると思っていたんです。浮世離れした曲を作りたいわけじゃなく、共感してもらいたかったから。でも昨年、おうち時間を過ごす中で、今まで普通に過ごせてなかったな、と気がつきました。ツアーに出ていることも多かったし、忙しい生活の中では家に帰るのは寝るときだけ。自分の普通の生活が大事にできてなかったなと思いました。音楽業界に爪痕を残して・・・・・・ということを20代の頃は考えていたけど、今はファンの人たちに楽しんでもらいたいという気持ちが強い。だからこそ、地に足を付けて長く楽しんでもらえるコンテンツを作っていきたいですね」

ファンの顔を思い出したのか、優しい表情を見せる鬼龍院さん。MEGUMIさんは「本当にクレバーですよね。この苦しい時代にマインドを切り替えて、出来ることを楽しんでいるという姿が衝撃で嬉しかったです」と振り返る。表現者として、互いの前向きな思いが共鳴するようなインタビューとなった。

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